ビタミンの種類

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種類ごとの働き、欠乏症

現在、ビタミンとして正式に認められているのは、水溶性ビタミンが9種類、脂溶性ビタミンが4種類の合計13種類です。

ここでは、それぞれのビタミンの働き・作用と不足したときの欠乏症の概要を、一覧表にまとめました。

<ビタミンの種類>
種類 働き・作用 欠乏症
ビタミンA 眼の健康。粘膜、皮膚の免疫力維持。がんの予防。 夜盲症。皮膚の免疫力の低下による感染症。
子供の成長障害(歯、骨)。
ビタミンD カルシウムの吸収をサポートし、血液中のカルシウム濃度を一定に維持。 くる病(子供)。
骨軟化症や骨粗しょう症(大人)。
ビタミンE 抗酸化作用で老化を抑える。血行の促進。 溶血性貧血。運動機能の低下。生理痛や冷え性。
ビタミンK 骨の形成や血液の凝固をサポート。 骨粗しょう症。血液の凝固不足。新生児の出血性疾患。
ビタミンB1 精神機能の維持。
糖質の代謝をサポート。
反射神経の異常、ウェルニッケ脳症。心臓肥大。
手足のしびれや脚気。
ビタミンB2 抗酸化作用(過酸化脂質の分解)
脂質の代謝をサポート。
口唇炎、口角炎、皮膚炎。
子供の成長障害。
ビタミンB6 タンパク質の代謝をサポート。神経物質の合成。 皮膚炎。貧血。
免疫力の低下。湿疹。
ビタミンB12 赤血球の合成をサポート。
神経伝達をスムーズにする。
正常な睡眠。
悪性貧血。
神経系統の障害。
けんたい感や疲労感。
ナイアシン
(ニコチン酸)
糖質、脂質、タンパク質の代謝をサポート。
アルコールの分解。
皮膚炎。神経障害。胃腸病。口舌炎。ペラグラ。
パントテン酸 糖質、脂質、タンパク質の代謝をサポート。
免疫抗体の合成をサポート。
手や足の感覚異常や痛み。
副腎機能の異常。めまい。
葉酸 赤血球や脂肪の合成をサポート。 悪性貧血(巨赤芽球貧血)。
脊椎の異常。
ビオチン 糖質、脂質、タンパク質の代謝をサポート。
健康な皮膚や髪を維持。
脱毛。皮膚炎。
けんたい感や食欲不振。
ビタミンC コラーゲンの合成をサポート。抗酸化作用で老化やがんを抑える。 皮膚下や歯茎からの出血。壊血病。
骨の成長不全。

*表の薄い青は水溶性で、薄い赤いは、脂溶性(しようせい)です。

水溶性は、水に溶けやすい種類のビタミンで、大量に摂取しても、身体の外に排出され、過剰摂取による副作用は、ほとんどありません。
ただし、長時間の加熱や、長時間の水洗いで、多くのビタミンが失われます。

脂溶性は、油に溶けやすい種類のビタミンで、油で調理すると吸収されやすくなります。

しかし、過剰に摂取すると体内に蓄積され、頭痛、吐き気など身体に変調をきたすことがあります。






◇ビタミンの基礎知識 コンテンツ一覧
ビタミンとは  ・ビタミンの種類  ・ビタミンの特徴  ・ビタミンの働き・作用
ビタミンの性質  ・ビタミンの摂取量について  ・ビタミンの1日の摂取量
ビタミンの化学名  ・ビタミンB群の特徴|補酵素