ビタミンCの欠乏・不足

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欠乏症

ビタミンCが不足して起こる欠乏症で、一番よく知られているのが壊血病(かいけつびょう)で、その他には、免疫力の低下や骨そしょう症などがあります。

壊血病

壊血病とは、毛細血管が非常にもろくなって、切り傷があるわけでもないのに、身体のあちこちから出血する病気のことです。

壊血病の初期の段階では、歯ぐきからの出血や皮膚の内出血などがあり、症状が進行すると、全身からの出血が多くなり、ひどくなると生命の危険もあります。

この壊血病は、昔から大病の1つとして知られていて、古くはエジプトの石版にも、壊血病のことが刻まれているのです。

そもそも壊血病は、身体の細胞同士の結合が弱くなって起こります。人間の身体は、何十兆個もの細胞が集まって出来ていますが、もし、細胞が1つ1つバラバラになってしまったらどうでしょうか?

つまり、壊血病にかかって、細胞の結合が弱くなると、一番デリケートな部分である毛細血管から症状がでてきて、歯ぐきや皮膚の内出血が多くなるというわけです。

ビタミンCは、細胞それぞれをしっかり結合させる役割をする、コラーゲン(たんぱく質の一種)を作るときに、欠かせない栄養素です。

ビタミンCを十分に摂ることによって、壊血病を予防するだけでなく、柔軟性のある丈夫な身体になるわけです。

免疫力の低下

ビタミンCは、体内で出来てしまう活性酸素を分解して、老化の進行を遅らせたり、白血球の働きを高めます。

(白血球は、体内に侵入してきた病原菌や細菌を、退治する免疫機能があります。)

もしビタミンCが不足すると、体内に活性酸素が多くなり、細胞が傷つけられたり、白血球の働きが鈍くなり、免疫力が低下してしまいます。

そうすると、がんをはじめ、様々な成人病や生活習慣病にかかりやすくなるので、ビタミンCの不足には注意したいものです。

骨そしょう症

ビタミンCは、身体の細胞を結合させる働きをしていますが、これは筋肉や皮膚、内臓だけでなく、骨についてもいえることです。

骨そのものは、ほとんどがカルシウムとコラーゲンからできていますが、しっかりした丈夫な骨になるには、ビタミンCやビタミンK、ビタミンDなどが必要で、それぞれ働きに違いがあります。

・ビタミンC・・・主にコラーゲンを作りだす働き
・ビタミンK・・・コラーゲンとカルシウムを結合させる働き
・ビタミンD・・・骨へのカルシウムの沈着を調整する働き

これらがお互いに上手に働いて、骨がスカスカになる骨そしょう症を防いでいるのです。






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