ビタミンB12の1日の摂取量

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年代別、性別|必要摂取量

1日あたりのビタミンB12摂取量は、18才以上の場合で、推定平均必要量と推奨量が定められています。

ビタミンの摂取量については、この他に目安量や上限量もあり、詳しくはビタミンの摂取量についてをご覧ください。

なおビタミンB12は、一度に大量に摂取しても、余った分は排出されるので、健康障害(過剰症)はありません。


<1日に必要なビタミンB12の摂取量> 単位:μg
年令 18才以上
男性 推定平均必要量 2.0
推奨量 2.4
女性 推定平均必要量 2.0
妊婦、授乳婦ともに2.3
推奨量 2.4
妊婦、授乳婦ともに2.8

*厚生労働省 日本人の食事摂取基準より
*1μg(マイクログラム)は、1グラムの百万分の一で、 1000000μg=1g

摂取について

ビタミンB12は、他のビタミンとは違った方法で吸収されるため、なかなか発見されず、最後に発見されたビタミンです。それで、12という二桁の番号がついています。

B12以外のビタミンは、たんぱく質や糖質などと同じように、食品から摂ると、胃で消化された後で腸で吸収されます。

しかし、ビタミンB12の場合は、そのままでは胃で溶かされたり、腸内の細菌によって食べられたりします。

これを防ぐために、次のような流れで摂取される仕組みになっています。

1)胃液で溶かされないように、唾液に含まれる「Rたんぱく」という物質と
  結びつく
     ▽
2)Rたんぱくに保護されて、胃を通過
     ▽
3)小腸で、すい臓で作られたすい液で、Rたんぱくが分解される
     ▽
4)胃で作られた、特別なたんぱく質(内因子という)と結びつき、
  腸内細菌によって食べられるのを防ぐ
     ▽
5)小腸にある回腸で、ビタミンB12が吸収、摂取される

このように、ビタミンB12は、特殊な過程を通って摂取されます。

このため、高齢で胃腸の粘膜が収縮している人や、胃を切断手術した人は、内因子がない状態になるので、ビタミンB12を食品から摂取することはできません。

このような人は、静脈注射や投薬によって、ビタミンB12を補給する必要があります。






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