ビタミンB1の1日の摂取量

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年代別、性別|必要摂取量

ビタミンB11日あたりの、それぞれの摂取量は、下表のようになっています。

1)推定平均必要量
その年令の半数が必要量を満たす、ビタミンB1の摂取量で、1日最低これくらいは必要な量です。

2)推奨量
その年令のほとんどが必要量を満たす、ビタミンB1の摂取量で、1日の理想的な摂取量と考えてよいでしょう。

摂取量には、4つの基準がありますので、詳しくはビタミンの摂取量についてをご覧ください。

また、ビタミンB1は、大量に摂取しても健康障害(過剰症)はないので、上限量は定められていません。

<1日に必要なビタミンB1の摂取量> 単位:mg
年令 18〜29才 30〜49才 50〜69才 70才以上
男性 推定平均必要量 1.2 1.2 1.1 0.8
推奨量 1.4 1.4 1.3 1.0
女性 推定平均必要量 0.9
妊婦1.0〜1.1
授乳婦1.0
0.9 0.7
推奨量 1.1
妊婦1.0〜1.2
授乳婦1.0
1.0 0.8

*厚生労働省 日本人の食事摂取基準より
*1mg(ミリグラム)は1gの千分の一で、1g=1000mgです。

ビタミンB1の摂取量については、1日あたりのカロリーを元に計算する方法もあり、その場合は、1000kcalに対して0.54mgになります。

例えば、男性で1日あたり2600kcalとすると 1.4mg、女性で1日あたり2000kcalとすると 1.1mgになります。

ビタミンB1は、はげしいスポーツをする人や、お酒をたくさん飲む人、甘いものをよく食べる人には、特に必要な栄養素です。

また、インスタント食品やレトルト食品、清涼飲料水を多く摂る人も、ビタミンB1不足になりやすいので注意しましょう。

摂取について

昔の日本人は、玄米をはじめ麦やひえ、あわなどの雑穀を食べていましたが、白米ばかり食べるようになった明治以降は、ビタミンB1不足が目立つようになりました。このため脚気が、多く発生するようになったのです。

米ぬかには、多くのビタミンB1が含まれていますが、お米を精米することで、ビタミンB1をわざわざ、取り除いているのと同じになります。

近年は、食生活が豊かになり、ビタミンB1の摂取も十分で、脚気になる人はほとんどいなくなりました。しかし最近は、再び脚気になる人が多くなってきたのです。

これは、冷凍食品やインスタント食品などで、十分な糖質(炭水化物)を摂取しているのに、それをエネルギーに変える、ビタミンB1が不足しているためにおこることです。特に、食生活が偏りがちな若者に多いようです。

もともとビタミンB1は、日本人に最も不足しやすいビタミンといわれています。

少し身体を動かすと、すぐに息切れや動悸がして、疲れやすいなど、「潜在性のビタミン欠乏症」と呼ばれる人も多くなっています。






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