パントテン酸の欠乏・不足

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欠乏症

パントテン酸(ビタミンB群)の摂取不足による欠乏症は、抗生物質を長期間服用していたり、極端な偏食やダイエットを行うと、症状が現れてきます。

主な、パントテン酸の欠乏症には、以下のものがあります。

免疫力、抵抗力の低下

パントテン酸は、細菌や病原菌などから、私達の身体を守る抗体の合成を、サポートしています。

もし、パントテン酸が不足すると、抗体が減少して身体の抵抗力が低下し、その結果、カゼをはじめ、いろいろな病気にかかりやすくなります。

ストレスによる体調不良

日常生活でのストレスに対抗する力が弱まり、体調がすぐれなかったり、ストレスが原因による、病気にかかることがあります。

私達はストレスを感じると、副腎から分泌される副腎皮質ホルモンによって、ストレスに対抗するようになっています。

しかし、パントテン酸(ビタミンB群)が不足すると、副腎皮質ホルモンの合成が不十分になり、ストレスに対抗できなくなります。

動脈硬化

動脈硬化は、主に血液中の悪玉コレステロールが、血管のあちこちに付着して、血管を酸化させて柔軟性を奪ってしまいます。

これによって、体内の血液の循環が悪くなり、様々な病気を引きおこす原因になります。

パントテン酸は、悪玉コレステロールとは正反対の働きをする、善玉コレステロールを増やし、血液の老廃物や悪玉コレステロールを除去して、健康な血管を保つ働きがあります。

コレステロールと聞くと「身体に悪い」というイメージがあります。しかし、コレステロールそのものは、身体の細胞膜や生体膜の成分をはじめ、ホルモンや胆汁酸などの材料となる、非常に重要な栄養素です。

問題なのは、コレステロールを多く摂りすぎて、体内に蓄積された場合で、その代表が悪玉コレステロールなのです。

毛髪、その他

パントテン酸は、たんぱく質の代謝にも大きく関係しているので、もし不足すると体内のたんぱく質が不足ぎみになり、毛髪のツヤがなくなったり、白髪や赤茶けた髪が増えることがあります。

その他、足のしびれや疼痛(とうつう)、蟻走感(ぎそうかん)などの症状がでることもあります。

*疼痛
ずきずきとうずくような痛みがあり、ケガをしていなくても、神経系が引き起こす場合があります。

*蟻走感
全身にアリがはっているような、むずむずした感覚があり、神経系の異常が原因です。






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