ビオチンの働き・作用

ビタミン|栄養素116ビオチン > 働き・作用

主な働きと作用

ビオチンビタミンB群の仲間で、その働き作用には、主に次のものがあります。

エネルギーのリサイクルを助ける

ビオチンは、私達が生きる上で必要なエネルギーを作るときに、重要な働きをしています。

体内でエネルギーの元になるのは、ご飯やめん類、いも類などに多く含まれる糖質(炭水化物)です。

この糖質からエネルギーを作り出すときに、実は「ピルビン酸」という燃えカスができてしまいます。

この燃えカスであるピルビン酸は、そのまま体外に排出されることはなく、酵素(カルボキシラーゼ)の働きによって、肝臓で糖質に再生される仕組みになっています。
このときビオチンは、酵素(カルボキシラーゼ)を助ける働きをしています。

つまりビオチンは、糖質からできるエネルギーをリサイクルして、効率よく使えるよう、酵素の働きをサポートしているのです。

ビオチンをはじめ、ビタミンB群の仲間は、共通してこのような特徴があり、その内容については、ビタミンB群の特徴|補酵素をご覧ください。

もしビオチンが不足してしまうと、体内のエネルギーが不足して、疲労感、脱力感、倦怠感やうつ症状などが起こってきます。

皮膚や毛髪の健康を守る

ハツカネズミに毎日、大量の卵白を食べさせると、皮膚炎や脱毛が起こり、これを研究することによって、発見されたのがビオチンです。

人間でも生卵を大量に食べると、ハツカネズミと同じような症状が起こりますが、ビオチンを摂取すると、皮膚炎や脱毛、白髪が少なくなることが知られています。

最近では、アトピー性皮膚炎の治療に、ビオチンが使われています。
また、ビオチンと併用して、皮膚の炎症を抑える働きがあるβカロテン(ビタミンA)、ビタミンC、Eなどを組み合わせて、利用されています。

アトピー性皮膚炎は、体内にできた「ヒスタミン」という物質が、原因になっていますが、ビオチンは、このヒスタミンの元になるヒスチジンを、体外に排出する働きがあります。

また、肌のうるおいやかさつき、脱毛が気になり始めた人には、おすすめの栄養素になります。






◇ビオチン コンテンツ一覧
・ビオチンの働き・作用  ・ビオチンが多い食品・食材
ビオチンの1日の摂取量  ・ビオチンの欠乏・不足